【隆生工房】江戸の粋と現代風アレンジ
ごきげんいかがですか?
今回は、東京友禅の隆生工房・鎌滝隆(隆生)さんにお話をお伺いしました
三大友禅とは
元々イラストを描くのが好きだったことから
父の知人の紹介で手描友禅の世界に入った鎌滝さん
現在は日本の伝統工芸士として活動し、
内閣府「瑞宝単光章」も受賞なさっています
友禅とは、着物などに使われる布地に
直接筆で絵を描くように模様を染める染色技術で
元禄時代に誕生した日本の代表的な染色技法の一つです
手法は、紙に図案を描き、白い生地に色を染めるのですが
その際に、ノリを使うのが特徴で、染料のにじみを防ぎ
模様に輪郭が現れ、色を美しく染め分けることができます
色づけは、昔は植物染料でしたが
変色しやすいので今は化学染料が多いそうです
ちなみに、東京手描友禅は、京友禅、加賀友禅と並び、
「日本三大友禅」と称されています
京友禅は華やか、加賀友禅は武士文化、東京友禅は江戸の粋、
といった作風の特徴があります
また、京や加賀は分業制により作品を仕上げていくのに対し、
東京手描友禅は、全行程を職人一人で仕上げています
鎌滝さんが描く友禅の世界
反物に描く際、鎌滝さんは映画のようにテーマを決めて
何を主役に描いていくか、どんな流れにするかなどを考え、
それに合わせた技法、色などのイメージを膨らませて
全体に柄を施していくそうです
友禅というと、花や文様のイメージですが
現代風アレンジとして、可愛らしいイラストや
POPなイメージを取り入れていらっしゃいます
最近の作品は着物以外にも、お客様のニーズにあわせて
洋服やポーチ、スマホケースなど、種類も価格帯も
幅広く作っていらっしゃるとのことなので
身近に友禅を感じていただけます
また、友禅の色付けをする体験会や教室も開催しており
こちらはリアルでもオンラインでも参加が可能です
友禅は自由度が高く、どなたでも一定期間の修練を積むことで、
オリジナルの作品などの製作が可能とのこと
是非、友禅色付け体験をして、ご自身オリジナルの作品を
作ってみてくださいね!
最後に
作品を拝見し、とても優しい色使いだなと感じました
そこにはお着物を着た時、どのように魅せるか?と
美しさを引き立たせる色の配色を意識されて
作られているのが印象的でした
鎌滝さんの作品の着物を着たら、
女性らしい美しさが一層引き立ちますよ!
ありがとうございました
プロフィール
<鎌滝 隆生(りゅうせい)>
雅号:隆生(りゅうせい)
本名:鎌滝 隆(かまたき たかし)
東京手描友禅 伝統工芸士、手描友禅染作家
所属:東京都工芸染色組合
経済産業省認定:日本の伝統工芸士
東京都認定伝統工芸士
東京都文京区技能名匠
東京マイスター
内閣府「瑞宝単光章」受賞
https://ryuusei-kimono.stores.jp/
https://ryuusei.jp/
振袖、留袖、訪問着を始めとした着物や各種帯、和装小物の制作・販売を手掛ける。
また、友禅教室の運営や、小学校・百貨店などでの実演・体験をはじめとした
各種イベントなどにも参加・講師を行い、活動の場を広げる。
<プロフィール>
昭和33年 岡庭 泰一 先生に師事(日本画は、福王寺 法林先生に師事)
昭和43年 独立して工房を設ける
平成2年 東京都工芸染色組合・理事
平成3年 東京都伝統工芸士認定
平成4年 東京都工芸染色組合・常任理事
平成5年 伝統工芸士認定産地審査委員
平成7年 東京都知事感謝状
平成13年 ローケツ染の体験教室講師: 湯島小学校)
平成14年 「文の京技能名匠者」に認定される
平成15年 東京都優秀技能者(東京マイスター)、文の都技能名匠者
平成17年 きもの教室「彩の会」開始
平成19年 「国の伝統工芸士」に認定される
平成23年 文京区の姉妹都市の「ドイツ カイザースラウテルン市」の副市長一行が、
「隆生工房」にて友禅体験を行う
令和元年 早稲田実業初等科、西戸山小学校にて、友禅体験を実施
令和2年 新宿高島屋にて体験イベント開催
<展覧会賞歴>
昭和62年 染芸展大賞、全国手描染工芸会会長賞
平成元年 伝統的工芸品産業振興会会長賞、婦人画報社賞、伊勢丹賞、高島屋賞
平成4年 上野の森美術館・自然を描く展・佳作賞、他賞
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